つもりだけ勇者 | 戸田てこの「て、ことだ!」

つもりだけ勇者

あたしのほうが
ずっとずっと小さいのに
あたしのほうが
だきしめられているのに

あなたとこうするときはいつも
あたしが守ってやるんだと
おかしなひたむきさで思っていた

ちいさいけれど固くて熱い種になったような気持ちで
あなたの寝息のなかにいた